
こんにちは、レティシアンスタッフのTです。
突然ですが、皆様はワンちゃん・ネコちゃんの「ペット保険」に入っていますか?
私の場合、先代犬の頃はまだあまりペット保険が普及していなかったこともあり、加入していませんでした。
しかし、今の子をお迎えする際に、ブリーダー様からペット保険をすすめられたことをきっかけに初めて加入しました。
その際、3社ほどご紹介いただいたのですが、「ペット保険にはどんな種類があるのか?」「そもそも入るべきなのか?」と、とても悩んだことを覚えています。
ブリーダー様にたくさん質問をして、一緒に悩んで、最適だと思った保険を選んだのですが、お迎えしてわずか3日後、早くもケガをしてしまったのです(元気すぎて抱っこから落ちました…)。
大したケガではなかったのですが、保険に入っていることで気軽に動物病院を受診することができました。
また思ったよりも診療費もかかっていたので、ペット保険に入っていて本当によかったと思いました。
「そもそも “ペット保険” ってどんな制度なの?」
「保険料や補償の違いって何?」
「どうやって選べばいい?」
今回は、私自身がペット保険に加入する際に感じたこんな疑問を中心にお話ししていきたいと思います。
目次
ペット保険の始まりと、日本の現状

近年、日本でもペット保険が少しずつ普及してきました。
このためペット保険は最近できたばかりの新しいものというイメージをお持ちの方も多いと思いますが、実は長い歴史があります。
発祥はヨーロッパで、1890年にスウェーデンで誕生したのが始まりとされています。
当初は牛や馬といった家畜動物を対象とした保険でしたが、1924年には同じスウェーデンで、愛玩動物である犬を対象としたペット保険が世界で初めて販売されました。
現在のスウェーデンでは、一般的なペットオーナー様向けだけでなくブリーダー向けの保険も存在し、その加入率は50%以上といわれています。
保険に加入していないと里親になれないなどペット保険がしっかりと根付いています。
ちなみにイギリスでは、ペットの医療費の高さに驚いた愛犬家の女性が保険会社を設立したことからペット保険が広まりました。
現在のイギリスの加入率は30%以上とされています。
日本でペット保険が誕生したのは1995年と、比較的最近のことです。
加入率も約20%程度といわれており、ヨーロッパのペット先進国と比べるとまだ一般化する途上の段階だといえるでしょう。
日本のペット保険の補償内容は、通院・入院・手術の3種類が基本となっています。
一方、海外の保険には、ペットが迷子になったり盗まれたりした場合のサポートや、ペットの病気やケガがオーナー様の休暇に影響した場合の補償、さらにはペットの死亡時の補償などより手厚い内容が含まれているものもあります。
日本のペット保険の補償内容が海外のように充実していけば、ペット保険の加入率はより高まっていくのではないかと感じています。
日本のペット保険の特徴は
一般的に保険は大きく「生命保険」「損害保険」「第三分野保険」の3つに分けられます。
・生命保険(第一分野保険)は、人の生存または死亡に関して保険金を支払う保険のこと
・損害保険(第二分野保険)は、事故などによって生じた物・資産に対する損害に対して保険金を支払う保険のこと
・第三分野保険は、生命保険と損害保険の中間に位置する保険のことで、医療保険・がん保険・傷害保険などが含まれる
ペット保険は「通院・入院・手術」の3つを補償対象とすることが多く、内容としては人間の医療保険(第三分野保険)に近いのですが、日本の法律ではペットは「物・資産」と同等に扱われるため、ペット保険は損害保険の1種とされています。
また、保険会社やプランによっては、以下のような補償を追加できる場合もあります。
・他人にケガをさせてしまった場合の賠償責任補償
・ペットの死亡時にかかる費用の補助
ペット保険の種類と選び方のポイント
ペット保険は多くの保険会社から提供されていますが、その違いはどういったものなのでしょうか。
ここでは、ペット保険を選ぶ際に確認しておきたい主なポイントをご紹介します。
① 保険料の違い
保険料は、ペットの種類や年齢によって変動します。
補償が手厚いプランや自己負担額が少ないプランほど保険料は高くなります。またペットの年齢が上がるにつれて保険料が高額となるのが一般的です。
② 補償の範囲や割合
診療費が補償されるといっても、すべての病気やケガが対象になるわけではありません。
犬のパテラ(膝蓋骨脱臼)や椎間板ヘルニア、猫の肥大型心筋症などのよく見られる病気であっても、保険会社によっては補償対象外となる場合があります。
保険加入前に発症している病気や先天性の疾患も対象外となることが多いですし、去勢・避妊手術、ワクチン、ノミ・ダニの予防など、健康な状態で行う診療についても補償されないことが多いため、事前の確認が大切です。
補償割合については50%や70%が一般的で、中には100%補償のプランもあります。
保険を選ぶ際には、何に使えるか(通院・入院・手術にすべて使えるのか、手術だけ・入院だけなど分けているか)という点についてがポイントになるでしょう。
③ 免責金額
免責金額とは、保険会社が保険金を支払う際に、私たち契約者の自己負担が必要となる金額のことを指します。
診療費が免責金額に満たなかった場合、保険金は支払われず、免責金額を超えた場合に保険プランで設定されている方法で保険金が算出されます。
※免責金額の扱い方には様々なパターンがあり、免責金額を超えた場合、差し引いた金額に支払い割合を乗算する場合などもあります。
【例】愛犬・愛猫がケガをして病院にかかった場合、診療費が10,000円かかったとします。
加入していたペット保険は「補償割合:70%、免責金額:3,000円」とします。
まず、免責金額の3,000円は必ずご自身でお支払いが必要となります。
10,000円(診療費)-3,000円(免責金額)=7,000円
残った7,000円のうち、70%は保険会社が支払います。
7,000円×70%=4,900円(保険会社の負担)
これを差し引いた【5,100円】がご自身が負担する金額となります。
10,000円-4,900円=5,100円(最終的な負担金額)
上記の計算方法はあくまでも一例です。
この免責金額は保険会社によって設定の有無や計算方法が異なりますし、その他にも以下のようなパターンもあります。
・免責金額を超えた場合、診療費全額に支払い割合を乗算する
・診療費に支払い割合を乗算し、免責金額を減算する
また、診療費が免責金額に満たない場合はすべて自己負担になるかと思われます。
免責金額がある保険/ない保険の比較表
| 比べるポイント | 免責金額がある保険 | 免責金額がない保険 |
|---|---|---|
| 免責金額 | あり(診療費が免責金額に満たない場合は自己負担) | なし |
| 保険料 | 安価なものが多い | 高価なものが多い |
| 病院に行ったとき | 少額の通院だと全額自己負担となりやすい | 通院時の自己負担額をおさえやすい |
| 向いている人 | 動物病院に行く回数が少ない 保険料をおさえたい人 |
継続的な通院が必要な人 安心感を重視したい人 |
免責金額がある保険は毎月の保険料(※1)をおさえやすい一方、通院のたびに一定の自己負担(※2)が発生します。
免責金額がない保険は、保険料(※3)がやや高めですが、診療費の自己負担をおさえやすいという特徴があります。
※1:オーナー様が保険会社に支払う金額
※2:オーナー様が動物病院に支払う自己負担金
※3:保険会社がオーナー様・動物病院に支払う金額
④ 支払い限度額と回数
支払い限度額とは、保険会社が支払う保険金の上限です。
この金額やルールは、保険会社ごとに異なります。
違いが出やすいポイントとしては、「金額の上限」「区切り(1年でリセットされるのか、1回の診察ごとで決まっているのか、一生で決められているのか)」などで、仕組みは様々です。
金額の大きさだけでなく、「どのように使えるか」も確認して選ぶことが大切です。
⑤ 支払い方法
ペット保険の支払い方法には、「後日精算型」「窓口精算型」の2種類があります。
| 比較項目 | 後日精算型 | 窓口精算型 |
|---|---|---|
| 動物病院での支払い | 診療費をいったん全額支払う | 自己負担分のみを支払う |
| 保険金の受け取り | 申請後、保険会社から振り込まれる | 病院窓口であらかじめ保険分が差し引かれる |
| 手続き方法 | 書類提出またはwebで申請 | 原則として申請不要 |
| 入金までの時間 | 数日〜数週間かかる場合がある | 即時反映される |
| 利便性 | 病院を選ばず使いやすい | 提携病院に限られる場合が多い |
| 向いている人 | かかりつけの動物病院が窓口精算型に対応していない人 複数の動物病院を利用している人 |
保険申請の手間を省きたい人 |
利便性や対応病院の範囲が異なるため、日常的に利用する動物病院が対応しているかを事前に確認することが重要です。

まとめ
ペット保険については、「そもそも入るべき?」と悩まれる方も多いかと思いますが、私のように子犬の時期から動物病院にお世話になったり、健康管理のためにも定期的に通院し安心して暮らしたいと考えたりする方は加入する価値があると思います。
ただ、動物病院に年1回くらいしか通わない方や、ペットにかけられる医療費に余裕のある方であれば、無理に入る必要はないかもしれません。
日本のペット保険は、海外と比べるとまだ発展途上ではありますが、「ペットは家族の一員」という考え方が広まるにつれ、今後さらに充実していくと考えられます。
ペット保険を選ぶ際は、保険料の安さだけでなく、免責金額、補償割合、支払い限度額、支払い方法といった仕組みを理解したうえで、ご自身のペットや生活スタイルに合ったものを選ぶことが大切です。
ちなみに私自身は、子犬の時期は特に不安が多く、病院に通う機会も増えると考えたため、子犬の期間から補償内容が手厚いペット保険を選びました。
このコラムが、これからペット保険を検討するオーナー様にとって、少しでも参考になれば嬉しく思います。
参考文献