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2026/7/31UP予定_ワンちゃん・ネコちゃんにもパスポートがあるって本当?!

こんにちは。レティシアンスタッフのSです。

愛犬・愛猫と一緒に世界を旅することができたら、ぐっと世界が広がりそうですよね。
私もいつの日か、わが家の犬と一緒に海外旅行ができたら嬉しいなと思っていますが、出国手続きや入国手続きが大変だと聞くと、なかなか一歩を踏み出せずにいます。

「犬にもパスポートがあったらいいのに…」と思い調べてみたところ、残念ながら日本には人のようなパスポート制度はありませんが、海外には犬猫専用のパスポートが存在していることを知りました!

今回は、現在の日本の制度と海外の「ペットパスポート」についてご紹介させていただきます。

ペットパスポートについて

先述のとおり、日本には現時点で「ペットパスポート」に該当する公的制度は存在していません。
そのため、海外へ犬や猫を連れて行く場合には、以下のすべての手続きを行う必要があります。

・日本を出国するための手続き
・渡航先の国へ入国するための手続き
・渡航先の国を出国するための手続き
・日本へ帰国するための手続き

これらの手続きや検査に不備がある場合、日本到着後に最長180日間の係留検査が必要になることもあるため、事前にしっかり確認しておくことがとても重要です。

愛犬との短期海外旅行にでかけよう!

ここでは、ワンちゃんと短期の海外旅行へ行くことを想定し、「日本から出国し、日本に帰国するまで」の流れをご紹介します。

日本を出国するための手続き

・出国前の日本での事前手続き
海外へ出発する前に「帰国時の条件」を満たしておくことで、帰国時の手続きが大幅に簡略化されます。
指定地域以外から帰国する場合、本来は180日間の待機が必要ですが、出国前に以下の準備を行うことで、帰国時の係留期間を12時間以内に短縮できます。

(1)マイクロチップ装着
(2)狂犬病ワクチン(2回接種)
(3)狂犬病抗体検査
(4)輸出検査申請(NACCS)
(5)輸出検疫証明書の取得

これらは「出国のため」だけでなく「帰国のための準備」でもある点がポイントです。

▼NACCS(ナックス)とは?
NACCS(動物検疫関連業務)は、動物検疫で必要となる輸入事前届出や輸出入申請手続きがインターネットを介して利用できる電子申請システムです。

渡航先の国へ入国するための手続き

旅行先の入国条件の確認は必須です。
入国条件は国ごとに異なるため、事前に大使館や動物検疫機関へ確認しましょう。

▼駐日外国公館リスト
https://www.mofa.go.jp/mofaj/link/emblist/index.html

渡航先の国を出国するための手続き

・旅行先で行う帰国準備
(1)輸入届出
(2)出発前検査
(3)日本到着時に提出する書類の準備

日本へ帰国するための手続き

帰国時は滞在先が「指定地域かどうか」で条件が変わります。

指定地域:比較的スムーズに入国可能
指定地域外:ワクチンや抗体検査など厳しい条件あり

日本は狂犬病清浄国のため、帰国条件が特に厳しいのが特徴です。

▼狂犬病清浄国・指定地域
アイスランド、オーストラリア、ニュージーランド、フィジー諸島、ハワイ、グアムの6地域
※日本も指定地域に含まれます

・指定地域からの帰国の場合
(1)マイクロチップによる個体識別を行う
(2)入国予定日の40日前までに輸入に関する事前届出が行われているか確認
(3)出国政府機関発行の「健康証明書」と動物検疫所発行の「輸出検疫証明」を確認
(4)輸入検査で問題がない場合、「輸入検疫証明書」が交付され無事帰国

・指定地域外からの帰国の場合
(1)マイクロチップによる個体識別を行う
(2)不活化ワクチンによる複数回の狂犬病予防注射を接種
(3)日本農林水産大臣が指定する検査機関での狂犬病ウイルスに対する血清中和抗体価を確認
(4)入国予定日の40日前までに輸入に関する事前届出が行われているか確認
(5)出国政府機関発行の「健康証明書」と動物検疫所発行の「輸出検疫証明」を確認
(6)輸入検査で問題がない場合、「輸入検疫証明書」が交付され無事帰国

ざっとまとめただけでも、これだけの手続きが必要になります…!大変ですね。
なお、渡航は「医療・行政・検疫」の総合管理となるため、少なくとも旅行出発の7ヶ月前から準備することが推奨されています。

海外には「本物のペットパスポート」が存在?!

実は、EU(ヨーロッパ連合)には犬や猫のための正式な「ペットパスポート制度」が存在しています。
EUでは、犬や猫などのペットが加盟国間を移動する際、「ペットパスポート」の携帯が義務付けられており、これを提示することで比較的スムーズに国境を越えることができます。人のパスポートと同じように、ペットにも“身分証明書”のような役割を持つ仕組みが整っているのです。
ただし、ただペットパスポートを持っていれば自由に移動できるわけではありません。

マイクロチップによる個体識別
狂犬病ワクチンの接種 など
こういった条件を満たしていることが前提となります。

つまり、ペットパスポートとは「持っているだけの手帳」ではなく、「動物の身元と健康状態を証明する公式な記録帳」として機能している点が大きな特徴です。

さらに、EU外(日本など)からEUへ入国する場合には、ペットパスポートではなく「動物健康証明書」が必要となります。こちらは出発国の公的な獣医師が発行する書類で、ペットが健康であり、EUの入国条件を満たしていることを証明するものです。

EUのペットパスポートについて

・EUで統一されたフォーマットがある
・認可された獣医師が発行する
・装着しているマイクロチップに記録された個体識別情報が記載されている
・狂犬病ワクチンなどの健康情報が記録されている

EU全体で共通に使用できる「公式証明書」です。

ペットパスポートの特徴

EUのペットパスポートは、見た目も本格的で人のパスポートのような冊子形式になっています。

・サイズ:約100 mm×152mm
・カラー:表紙は青、表紙内側は白(PANTONE Reflex Blue)
・英語+発行国の言語で記載されている
・各ページに識別番号が付与されている
・ラミネート処理などの改ざん防止機能が施されている

など、見た目だけでなく、中身や構造も法的にしっかり設計されています。

動物健康証明書について

・動物の識別情報/健康状態/狂犬病ワクチン接種情報が記載されている
・出発国の公的獣医師が発行する
・EU入国前10日以内に作成が必要とされる

EU外からのEU国内に入国時に必須となる書類です。

動物健康証明書の特徴

・EU統一フォーマット(Annex IV)に基づいて作成される
・公的証明書として複数ページで構成されている
・各ページに識別情報や証明番号が記載されている
・公的獣医師の署名/公印が必要とされる

ペットパスポートのような継続使用型の冊子形式ではなく、渡航ごとに発行される公的な証明書です。EUで定められた統一フォーマットに基づいて作成され、個体識別情報や健康情報などを細かく記載する形式となっています。

EUと日本のシステムの比較

日本:複数の証明書を組み合わせて渡航する「書類型」
EU(EU間の移動):パスポート1冊に情報をまとめる「一体型」

日本とEUの制度を比較してみると、ペットと一緒に移動する際のハードルの違いに少し驚きました。
EU間の移動はパスポートという一つの仕組みで管理されているのに対し、日本では複数の手続きや検査をクリアする必要があり、準備に時間と手間がかかる点はやや大変に感じます。
しかし日本は狂犬病清浄国であるため、慎重な検疫体制が維持されているという安心感もあり、どちらにもメリットがある制度だと感じました。

客室(機内)持ち込みも可能!?飛行機での移動について

ここまで制度についてお話ししましたが、実際に海外へ行く場合は飛行機を利用することが多いですよね。

▼国内線コラムはこちら

【愛犬とおでかけ】~飛行機(国内線)でのおでかけ~

最近では、条件を満たすことで客室同伴が可能な航空会社も増えています。
大韓航空とアシアナ航空では、条件を満たすことで機内同伴が可能です。ただし、航空会社ごとに細かな規定や事前手続きが定められているため、事前確認と予約が必須となります。ここではそれぞれの規約と事前申請などをご紹介させていただきます。

大韓航空の規約と事前申請

機内持ち込み条件

・対象:犬、猫、小鳥
・重量:ペット+ケージの合計が原則7kg以下
・頭数:原則乗客1名につき1頭まで
・ケージ:座席下に収納可能なサイズであること

機内でのルール

・ケージから出すことは禁止
・座席下に収納
・他の乗客の迷惑となる場合(限度を超えた鳴き声や吠え声など)は搭乗不可となることもある

事前申請・予約

・事前予約が必須
・出発前に航空会社の承認が必要
・機内に持ち込めるペット数には制限があるため早めの申請が必要

注意点

・機材や路線により制限あり
・狂犬病ワクチン証明や渡航先の条件は別途必要
・7kgを超える場合は貨物室扱い

アシアナ航空の規約と事前申請

機内持ち込み条件

・対象:犬、猫、小鳥
・重量:ペット+ケージの合計が7kg以下
・頭数:原則乗客1名につき1頭まで
・ケージ:座席下に収納可能なサイズ(目安:高さ21cm、横32cm、奥行45cm以内)

機内でのルール

・ケージから出すことは禁止
・常に座席下に収納
・飛行中は基本的に給餌不可(水は可)

事前申請・予約

・事前予約が必須
・国際線は出発48時間前までに申請
・航空会社の承認後に搭乗可能

注意点

・生後16週未満は不可
・体調不良、妊娠中の動物は不可
・規定サイズ、重量を超える場合は貨物扱い

犬の客室(機内)持ち込みは事前準備が重要

大韓航空・アシアナ航空ともに、「小型・ケージ管理・事前予約」が必須条件となっています。
ペットと海外へ渡航する際は、各国の検疫条件だけでなく、航空会社が定める輸送条件も満たす必要があります。検疫条件は主に狂犬病などの感染症対策を目的としており、マイクロチップの装着やワクチン接種などが求められます。一方で航空会社のルールは、安全な運航を目的としており、重量制限やケージサイズ、機内での取り扱いなどが細かく定められています。

どちらか一方でも条件を満たさない場合、出発や入国ができない可能性があるため、事前に両方を確認しておくことが重要です。
愛犬と一緒に客室に乗れると分かると、嬉しくてすぐに航空券を購入したくなる気持ちにもとても共感できますが、実は少し注意が必要です。条件を十分に確認しないまま予約を進めてしまうと、当日になって搭乗できない、あるいは入国できないといったトラブルにつながる可能性もあります。

不安な点や疑問点がある場合は、必ず事前に各航空会社へ問い合わせを行い、正しい情報を確認してから購入へ進むことをおすすめします。また、検疫に関する準備には時間がかかることも多いため、その点も含めて無理のないスケジュールかどうかを事前に確認しておくことが大切です。

大韓航空やアシアナ航空ではペットの客室同伴は比較的以前から認められており、少なくとも2010年代以前から制度として定着しているとされていますが、日本の航空会社では現在も原則として貨物室での輸送が基本とされており、制度や文化の違いが見られる点も興味深いと感じました。

我が家の犬は4.5kgなので、サイズとしては大韓航空やアシアナ航空で提示されている条件をクリアできそうです。
日本(東京)から韓国(ソウル)までは2時間半ほどで到着する距離でもあるため、まずは比較的負担の少ない近距離の海外旅行として、いつか一緒に客室に乗って韓国旅行にチャレンジしてみたいなと思いました。

まとめ

今回は、犬や猫の海外渡航に必要な手続きや、海外に存在するペットパスポート制度についてご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。

ペットを貨物として輸送する中で、残念ながら事故により命を落としてしまったケースが話題になったこともあり、改めてペットの移動環境について考える機会が増えているように感じます。そうした悲しい出来事を減らすためにも、ペットと一緒に客室で移動できる環境が、今後さらに広がっていくといいなと思います。

また、現在は出国時・入国時ともに多くの手続きや検査が必要となっていますが、EUのペットパスポートのように、条件を満たせば比較的スムーズに移動できる仕組みが、今後より一般的になっていくことを期待したいと思いました。
ペットと安心して一緒に旅ができる未来が、少しずつ広がっていくと嬉しいです。

<参考文献>
・農林水産省・動物検疫所ホームページ
https://www.maff.go.jp/aqs/animal/aq12-1.html?utm_source=chatgpt.com
https://www.maff.go.jp/aqs/tetuzuki/system/49.html
https://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/for_vet.html
https://www.maff.go.jp/aqs/animal/dog/shortstay.html

・欧州委員会公式サイト(Your Europe)
https://europa.eu/youreurope/citizens/travel/carry/pets-and-other-animals/index_en.htm

・実施規則(EU)No 577/2013
https://eur-lex.europa.eu/eli/reg_impl/2013/577

・ペットパスポートについて
https://www.bmleh.de/SharedDocs/Downloads/EN/_Animals/TravellingWithPets/EN-DurchfuehrungsVO-577-2013-Anhang3-Teile1u2.pdf?__blob=publicationFile&v=2
https://www.bmleh.de/EN/topics/animals/pets-and-zoo-animals/pet-passport.html?utm_source=chatgpt.com

・大韓航空ペット同伴旅行について
https://www.koreanair.com/contents/plan-your-travel/special-assistance/travel-with-pets/guide

・アシアナ航空同伴旅行について
https://flyasiana.com/C/JP/JA/contents/traveling-with-pets?utm_source=chatgpt.com

 

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